デジタル大辞泉 「潤色」の意味・読み・例文・類語 じゅん‐しょく【潤色】 [名](スル)1 色をつけ光沢を加えること。2 表面をつくろい飾ったり事実を誇張したりしておもしろくすること。「潤色を加える」「事件を潤色して伝える」3 天の恵み。また、幸運。「あはれ―やと、悦び勇まぬ者はなし」〈太平記・一〇〉[類語]改作・翻案・焼き直し・修辞・レトリック・文飾・文彩・修飾・措辞・詞藻 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「潤色」の意味・読み・例文・類語 じゅん‐しょく【潤色】 〘 名詞 〙① ( ━する ) 色どりをつけ光沢を添えること。また、色のあせた衣類を染めなおすこと。[初出の実例]「掌上明珠舌下霜、風情潤二色使星光一」(出典:菅家文草(900頃)二・去春詠渤海大使、与賀州善司馬、贈答之数篇)「潤色(ジュンショク)す 色揚染直す也」(出典:譬喩尽(1786)七)② ( ━する ) 話をそのままでなく、事実を誇張したりある意図に従って作り変えたりすること。潤飾。[初出の実例]「斎名作非レ詩。雑筆も猶採二古集潤色之誠一而有レ験」(出典:江談抄(1111頃)五)「又二割方も潤色(ジュンショク)して語るを」(出典:談義本・当世下手談義(1752)四)③ ( ━する ) うるおすこと。めぐみとなること。活力を与えること。価値を加えること。また、そのもの。[初出の実例]「空也聖者権二輿之一。中信上人潤色也」(出典:本朝文粋(1060頃)一〇・一称南無仏詩序〈慶滋保胤〉)「此の事敵にしらせじとせしかども隠あるべき事ならねば、軈(やが)て聞へて哀れ潤色(ジュンショク)やと、悦び勇まぬ者はなし」(出典:太平記(14C後)一〇)④ ( ━する ) とりなすこと。斡旋(あっせん)。[初出の実例]「連々被二仰通一候はんする事、可レ為二御潤色一候程に」(出典:高野山文書‐嘉応元年(1169)極月五日・太田式部丞書状)⑤ ( ━する ) 補うこと。指導すること。また、加筆すること。[初出の実例]「上人必欲二余潤色一」(出典:空華日用工夫略集‐応安三年(1370)八月七日)⑥ 特別のこと。特例。[初出の実例]「予恐々書了。如二先規一者可レ為二草名一歟。一段之潤色也」(出典:経覚私要鈔‐康正三年(1457)五月七日)⑦ ( ━する ) 費用を出すこと。後援すること。[初出の実例]「高麗国所レ献之蔵経被二御覧一。又僧堂修復被二御覧一。皆高麗国所二潤色一也」(出典:蔭凉軒日録‐長祿二年(1458)二月二九日) うるみ‐いろ【潤色】 〘 名詞 〙① 深みのある黒がかった色。青黒い色。うるびいろ。うるみ。〔運歩色葉(1548)〕② 黒みを帯びた朱色。潤朱(うるみしゅ)。うるみ。〔日葡辞書(1603‐04)〕 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
普及版 字通 「潤色」の読み・字形・画数・意味 【潤色】じゆんしよく 文采をつける。しあげる。〔論語、憲問〕命を爲(つく)るに、裨(ひじん)之れを創し、世叔之れを討論し、行人子(しう)之れを修し、東里の子之れを潤色す。字通「潤」の項目を見る。 出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報