精選版 日本国語大辞典 「潤色」の意味・読み・例文・類語
じゅん‐しょく【潤色】
〘名〙
① (━する) 色どりをつけ光沢を添えること。また、色のあせた衣類を染めなおすこと。
※菅家文草(900頃)二・去春詠渤海大使、与賀州善司馬、贈答之数篇「掌上明珠舌下霜、風情潤二色使星光一」
※譬喩尽(1786)七「潤色(ジュンショク)す 色揚染直す也」
※江談抄(1111頃)五「斎名作非レ詩。雑筆も猶採二古集潤色之誠一而有レ験」
※談義本・当世下手談義(1752)四「又二割方も潤色(ジュンショク)して語るを」
③ (━する) うるおすこと。めぐみとなること。活力を与えること。価値を加えること。また、そのもの。
※本朝文粋(1060頃)一〇・一称南無仏詩序〈慶滋保胤〉「空也聖者権二輿之一。中信上人潤色也」
※太平記(14C後)一〇「此の事敵にしらせじとせしかども隠あるべき事ならねば、軈(やが)て聞へて哀れ潤色(ジュンショク)やと、悦び勇まぬ者はなし」
④ (━する) とりなすこと。斡旋(あっせん)。
※高野山文書‐嘉応元年(1169)極月五日・太田式部丞書状「連々被二仰通一候はんする事、可レ為二御潤色一候程に」
⑤ (━する) 補うこと。指導すること。また、加筆すること。
※空華日用工夫略集‐応安三年(1370)八月七日「上人必欲二余潤色一」
⑥ 特別のこと。特例。
⑦ (━する) 費用を出すこと。後援すること。
※蔭凉軒日録‐長祿二年(1458)二月二九日「高麗国所レ献之蔵経被二御覧一。又僧堂修復被二御覧一。皆高麗国所二潤色一也」
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