副腎皮質刺激ホルモン放出ホルモン(読み)ふくじんひしつしげきほるもんほうしゅつほるもん

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

副腎皮質刺激ホルモン放出ホルモン
ふくじんひしつしげきほるもんほうしゅつほるもん

副腎皮質刺激ホルモン(略してACTH)の分泌を促進するホルモンで、コルチコトロピン放出ホルモンCRH)とよぶことがある。CRHは脳の視床下部の神経細胞でつくられ、正中隆起へ伸びた神経細胞突起の先端に蓄えられている。開腹手術、騒音、強度の照明、ホルマリンエーテル吸入バソプレッシンエピネフリンヒスタミンなどの注射によるストレスに反応して、下垂体門脈血中に放出され、下垂体前葉のACTH産生細胞に直接作用して、ACTHの分泌を促進する。CRHは、ヒツジラットでは41個のアミノ酸残基からなるポリペプチドであることが、1980年代に入ってから確認された。またCRHは、下垂体後葉と下垂体茎にも高濃度に含まれている。

[小林靖夫]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

栄養・生化学辞典 の解説

副腎皮質刺激ホルモン放出ホルモン

 コルチコトロピン放出ホルモンともいう.視床下部から分泌されるペプチドホルモンで,下垂体に作用して副腎皮質刺激ホルモンの分泌を促進する.副腎皮質ホルモンによって分泌が抑制される.

出典 朝倉書店栄養・生化学辞典について 情報

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