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創発 ソウハツ

人事労務用語辞典の解説

創発

「創発」とは、部分の性質の単純な総和にとどまらない特性が、全体として現れること。物理学や生物学などで使われる用語「emergence」(発現)が語源で、自律的な要素が集積し組織化することにより、個々のふるまいを凌駕する高度で複雑な秩序やシステムが生じる現象あるいは状態をいいます。所与の条件に基づく予測や計画、意図を超えたイノベーションが誘発されるところから「創発」と呼ばれ、組織論やナレッジマネジメントの分野では、個々人の能力や発想を組み合わせて創造的な成果に結びつける取り組みとして注目を集めています。
(2012/8/27掲載)

出典 『日本の人事部』人事労務用語辞典について 情報

大辞林 第三版の解説

そうはつ【創発】

システム中で、上位のレベルには備わっていなかった機能が、下位のレベルが機能することで発現すること。個の行動によって、全体の秩序が規定されること。人工生命や人工知能の分野で重要となる概念。

出典 三省堂大辞林 第三版について 情報

世界大百科事典内の創発の言及

【人工生命】より

…たとえば,細胞とそれから構成される生体組織や,社員個人とそれが構成する会社組織など。 この二つの階層間には,〈創発emergence〉と呼ばれる非線形なフィードバックが働く,と人工生命の哲学は主張する。すなわち,下の階層における個々の構成要素(個人)の自由な運動が,上の階層における全体的なパターン(社会の状況)を生み出し,またこのうえの階層のパターンが,下の要素(個人)の運動の境界条件としてフィードバックし,個々の運動を間接的に支配する。…

【複雑系】より

…通常,工学設計は歯車を組み合わせるように要素さえあればまったく機械的に行われるものだと誤解されがちであるが,実は工学システム構成には,さまざまな制約条件の下で多種多様な要素を選定し,それらの間の相互作用をどう設定するかという難しい問題が含まれている。複雑系研究においては,各要素の振舞いや機能の単純な重ね合わせでは理解できない,グローバルな全体としての振舞いや機能が系によって自律的に生み出されることを意味する〈創発〉という概念がキーワードとなっている。そして,この創発と非常に近い発想が,工学設計を本来支えている。…

※「創発」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について | 情報

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