剽(漢字)

普及版 字通 「剽(漢字)」の読み・字形・画数・意味


13画

[字音] ヒョウ(ヘウ)
[字訓] さす・はぐ・おびやかす・つよい

[説文解字]

[字形] 形声
正字は(ひよう)に従い、声。は屍(しかばね)を焚(や)く形。その強い火勢によって挙することを票といい、票声に軽疾勁(ひようけい)の意がある。剽は〔説文〕四下に「刺(へんし)するなり」、また「一に曰く、人を剽劫するなり」とあり、刀を以て人を劫(おびや)かすことをいう。〔史記、老荘申韓伝〕に〔荘子〕の文を評して「儒剽剝す」とあり、はげしく剝ぎとる意。獣屍を剝ぐことを剝という。

[訓義]
1. さす、きる、けずる、はぐ。
2. おびやかす、せめる。
3. はやい、つよい、かたい。
4. すばしこい、小さい。

[古辞書の訓]
名義抄〕剽 オビヤカス・ケヅル

[語系]
剽・嫖・phiは同声。飄biも声が近い。は〔説文〕十三下に「劫かすなり」という。剽を刺す、を劫かす、また強悍の意とするが、みな声義相通ずる字である。

[熟語]
剽鋭剽悍・剽急・剽軽剽攻剽狡・剽殺剽疾剽襲剽窃剽賊剽奪・剽・剽盗・剽剝剽迫剽勇・剽利剽戮・剽略剽掠・剽虜
[下接語]
仇剽・軽剽・撃剽・攻剽・剛剽・残剽・攘剽・椎剽剝剽・浮剽・勇剽・鹵剽


13画

(異体字)剽
13画

[字音] ヒョウ(ヘウ)
[字訓] かすめる

[説文解字]

[字形] 形声
声符は票(ひよう)。票は屍(しかばね)を焚(や)く象で、急疾の意がある。〔説文〕十三下に「劫(おびや)かすなり」とあり、刀部四下にも「剽は刺(へんし)するなり。~一に曰く、人を剽劫するなり」と同訓を加える。おそらく剽が正形の字であろう。〔名義抄〕にも「剽、二つながら正し」とする。

[訓義]
1. かすめる、おびやかす。
2. 字はまた剽(ひよう)に作る。

[熟語]

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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