加藤文太郎(読み)かとうぶんたろう

日本大百科全書(ニッポニカ) 「加藤文太郎」の意味・わかりやすい解説

加藤文太郎
かとうぶんたろう
(1905―1936)

登山家。兵庫県浜坂出身。神戸造船所に勤める。1925年(大正14)白馬(しろうま)岳登山をはじめとして、北アルプスを中心に槍(やり)ヶ岳穂高岳、笠(かさ)ヶ岳など単独行でエネルギッシュな登山を行った。36年(昭和11)槍ヶ岳北鎌(きたかま)尾根遭難死した。没後遺稿集『単独行』が出版された。新田(にった)次郎小説『孤高の人』によってその生涯が描かれている。

[徳久球雄]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「加藤文太郎」の解説

加藤文太郎 かとう-ぶんたろう

1905-1936 大正-昭和時代前期の登山家。
明治38年3月11日生まれ。大正8年(1919)三菱内燃製作所(のちの三菱神戸造船所)に入社。社会人登山家として夏の白馬岳登山を手始めに,冬の北アルプスの単独登山に挑戦。昭和11年1月槍ケ岳北鎌尾根で遭難死した。32歳。新田次郎の小説「孤高の人」のモデル。兵庫県出身。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android