加護山(読み)かごやま

日本歴史地名大系 「加護山」の解説

加護山
かごやま

[現在地名]二ッ井町加護山

藤琴ふじこと川の東岸にあり、籠山とも書く。安永―明治(一七七二―一九一二)に主として阿仁あに銅山鉱石から銀を産出する製錬所が置かれた。

安永二年、藩財政の窮迫を打開するため銅山回復を名目として藩では吉田理兵衛・平賀源内を招くが、二人は院内いんない銀山仕法を改善して、阿仁産銅から銀絞りを成功させた。同三年に藩では銀絞竿銅吹方を幕府に願い出て、大坂銅吹屋大坂屋の手代松井善右衛門を招き、翌四年加護山に製錬所を建設した。六間に二四間の床屋に、合吹三挺、南蛮一六挺、灰吹四挺が置かれ、その他四間に二二間の銅蔵、稼人・大工などの長小屋、大坂細工人小屋、炭蔵などが建てられた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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