加越山地(読み)かえつさんち

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「加越山地」の意味・わかりやすい解説

加越山地
かえつさんち

福井,石川,岐阜の3県にまたがる山地。加賀越前山地,白山山地とも呼ばれる。九頭竜川以南の越美山地と合わせて両白山地と呼ばれる。西の台地から東に漸次高度を増すが,中央の大日山より東は白山火山群に覆われて取立山,大長山,赤兎山 (あかうさぎやま) ,経ヶ岳など標高 1600~1700mの火山連峰をなす。登山,スキーツアーの適地で,特に取立山ミズバショウ,経ヶ岳の火山と泥流の噴出地形などは有名。積雪地帯で,かつては焼畑の出作 (でづくり) が行なわれていた。中央の谷峠は福井県の勝山市と石川県の白山市を結ぶ古くからの交易路で,国道 157号線が通っている。白山国立公園奥越高原県立自然公園に属する。

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世界大百科事典(旧版)内の加越山地の言及

【福井[県]】より

…破砕帯の沈水した若狭湾は典型的なリアス海岸で,湾奥に敦賀,小浜などの良港があり,敦賀平野,小浜平野などの小平野が開け,気比(けひ)の松原,三方(みかた)五湖,若狭蘇洞門(そとも)など景勝地が多く,若狭湾国定公園に指定されている。 嶺北の東半は標高1200m前後の高原性の両白山地が占め,東から北にかけては加越山地が石川県との県境をなし,東部に白山火山群に属する標高1500m前後の諸峰を含む。南の岐阜県との境には能郷白山(1617m)を最高峰とする越美(えつみ)山地が東西に走り,標高は1200m前後で,九頭竜(くずりゆう)川とその支流の開析を受け,峡谷美を呈する。…

【両白山地】より

…加濃越(かのうえつ)山地ともいう。白山(2702m)を最高峰とする北部の加越(白山)山地と,能郷(のうご)白山(1617m)を主峰とする南部の越美(美濃越前)山地との総称。北部は飛驒変成岩や中生代手取層群の基盤上に濃飛流紋岩類などの火山噴出物がのる山地で,白山や大日岳(1709m)などの火山がある。…

※「加越山地」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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