勝手元(読み)カッテモト

デジタル大辞泉 「勝手元」の意味・読み・例文・類語

かって‐もと【勝手元/勝手許】

台所。台所のほう。「―がなにやら騒がしい」
暮らし向き。「―は不如意だ」
台所仕事。食事したく
清三階下父親を手伝って―をして居た」〈花袋田舎教師

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精選版 日本国語大辞典 「勝手元」の意味・読み・例文・類語

かって‐もと【勝手元・勝手許】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 調理などをする所。台所。
    1. [初出の実例]「通常普通の娘にて過ぎなば、〈略〉勝手元(カッテモト)に菜切庖丁や握るらん」(出典:花ごもり(1894)〈樋口一葉〉三)
  3. 食事のしたく。台所仕事。
    1. [初出の実例]「一人身(ひとりみ)ながら病気ゆへ、只何事も人頼み、薬取から勝手元(カッテモト)」(出典:人情本春色辰巳園(1833‐35)四)
  4. 家庭生活に必要な費用。生活費。家の暮らし向き。家の経済事情。
    1. [初出の実例]「勝手元から小遣も、詰て費(ついえ)を厭ふゆゑ」(出典:人情本・春色梅美婦禰(1841‐42頃)後)

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