宇治十帖(読み)ウジジュウジョウ

デジタル大辞泉 「宇治十帖」の意味・読み・例文・類語

うじ‐じゅうじょう〔うぢジフデフ〕【宇治十帖】

源氏物語54帖のうち、橋姫から椎本しいがもと総角あげまき早蕨さわらび宿木東屋あずまや浮舟蜻蛉かげろう手習夢浮橋ゆめのうきはしまでの最後の10帖の総称光源氏死後物語で、宇治舞台かおる大将半生を描く。

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精選版 日本国語大辞典 「宇治十帖」の意味・読み・例文・類語

うじじゅうじょううぢジフデフ【宇治十帖】

  1. 「源氏物語」五四帖のうちの最後の十帖の通称。「橋姫」「椎本(しいがもと)」「総角(あげまき)」「早蕨(さわらび)」「宿木(やどりぎ)」「東屋(あずまや)」「浮舟」「蜻蛉(かげろう)」「手習(てならい)」「夢の浮橋」から成る。光源氏の死後の物語で薫大将主人公に山城国宇治を主な舞台にする。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「宇治十帖」の意味・わかりやすい解説

宇治十帖
うじじゅうじょう

『源氏物語』の最後の部分、「橋姫(はしひめ)」「椎本(しいがもと)」「総角(あげまき)」「早蕨(さわらび)」「宿木(やどりぎ)」「東屋(あずまや)」「浮舟(うきふね)」「蜻蛉(かげろう)」「手習(てならい)」「夢浮橋(ゆめのうきはし)」の10帖の総称。主人公薫(かおる)大将と宇治の八の宮の娘、大君(おおきみ)・中君(なかのきみ)、および浮舟との交渉が語られ、主として宇治の地を舞台として物語が展開するのでこの名がある。

秋山 虔]


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世界大百科事典(旧版)内の宇治十帖の言及

【源氏物語】より

…第3部は,42匂宮(におうみや),43紅梅,44竹河(たけがわ),45橋姫,46椎本(しいがもと),47総角(あげまき),48早蕨(さわらび),49宿木(やどりぎ),50東屋(あずまや),51浮舟,52蜻蛉(かげろう),53手習,54夢浮橋(ゆめのうきはし)である。橋姫以下10巻を一般に〈宇治十帖〉と呼ぶ。
[あらすじ]
 物語は時代を数十年以前にさかのぼる延喜・天暦(醍醐天皇~村上天皇)の時代に取って出発する。…

※「宇治十帖」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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