NGC7000。はくちょう座のα星デネブの東5°くらいのところにある散光星雲。星雲ガスの密度が低いので淡く輝いている。120′×100′もの広がりをもっているので,望遠鏡の倍率を高くしすぎるとその存在を確かめるのがむずかしくなる。本来は西側にあるペリカン星雲と一体の150光年もの広がりをもつ大きな散光星雲である。この大星雲の手前側に光を吸収,散乱する星間塵があって,後ろの星雲光を隠しているので,二つの星雲として見えている。そのため,この星雲の北アメリカの形のカリフォルニアからカナダ側では境界があまり明確ではなく,徐々に暗くなっているが,メキシコ湾側では星雲光が急激になくなっている。星雲ガスを電離する紫外光を放射する高温の星は,星間塵の雲の後方に隠されていて見えない。2300光年の距離にあるにもかかわらず,50光年あまりに広がっているのは,星雲ガスの密度が低いためである。
執筆者:磯部 琇三
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