デジタル大辞泉 「天の川」の意味・読み・例文・類語
あま‐の‐がわ〔‐がは〕【天の川/天の河】
2 桜の一品種。サトザクラの仲間で、花は淡紅色の八重咲き。枝が上方に伸びる円柱状の樹形で、狭い場所での生育に向く。
[補説]書名別項。→天の川
[類語]銀河・銀漢・星・スター・恒星・惑星・星座・綺羅星・星辰・星屑・星雲・星団・首星・流星・流れ星・彗星・箒星・一番星・一等星・新星・超新星・変光星・ブラックホール・連星・主星・伴星・遊星・小惑星・衛星・α星
上ノ国町東部山地に源を発し、北部を西流して日本海に注ぐ二級河川。流路延長約二八・六キロ(うち指定区間二二・二キロ)、流域面積二九七平方キロ。「北海道河川一覧」には天野川と記され、また天の川とも書かれる。
「新羅之記録」によると、康正三年(一四五七)のコシャマインの蜂起により和人の館が次々と攻撃されたが、当川南岸の蠣崎季繁が拠る
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
天球上を大円(天球面上に描くことのできる最大の円)に沿って淡く光る帯をいう。英語ではミルキー・ウェイMilky Way。いて座付近でもっとも明るく幅も広い。七夕(たなばた)の牽牛(けんぎゅう)星(アルタイル)と織女(しょくじょ)星(ベガ)の間を流れ、カシオペヤ座からオリオン座の北を通り、みなみじゅうじ座に至る。天体望遠鏡で見ると銀河系を構成する微光星の群れであることがわかる。天の川は天の河とも書き、天の戸河(あまのとかわ)、天の安の河(あめのやすのかわ)ともいう。いずれも文学的名称で『古事記』『万葉集』にすでにあり、七夕伝説は『万葉集』『竹取物語』など多くの作品にみられ、中世文学の好題材となった。
[大脇直明]
『アイザック・アシモフ著、小原隆博訳『天の川と銀河系』(1990・福武書店)』▽『ルドルフ・キッペンハーン著、祖父江義明訳『宇宙とその起源――銀河からビッグバンへ』(1991・朝倉書店)』▽『桜井邦朋著『宇宙論入門15講――現代の宇宙像を探る』(1994・東京教学社)』▽『藤井旭著『宇宙の始まりの星ものがたり――宇宙の始まりの神話を楽しもう』(1995・誠文堂新光社)』▽『Richard Fifield著、土井恒成編訳『何が宇宙をつくっているか――暗黒物質からクォークまで』(1997・丸善)』▽『藤井旭著『宇宙への招待』新版(1999・河出書房新社)』▽『藤井旭著『宇宙探検――そこが知りたい!宇宙の秘密』(2002・偕成社)』▽『奥田治之・祖父江義明・小山勝二著『天の川の真実 超巨大ブラックホールの巣窟を暴く』(2008・誠文堂新光社)』▽『ニュートン プレス編『よくわかる天の川銀河系』(2008・ニュートン プレス)』▽『佐藤勝彦監修『最新宇宙論と天文学を楽しむ本――太陽系の謎からインフレーション理論まで』(PHP文庫)』
奈良県南部、吉野郡天川(てんかわ)村を南西流する十津(とつ)川の上流部。延長40キロメートル。源流は山上(さんじょう)ヶ岳、大普賢(だいふげん)岳付近に発する山上川、神童子(じんどうじ)川、川迫(こうせ)川で、北角(きとずみ)付近で合流して天ノ川となる。山地を嵌入蛇行(かんにゅうだこう)しながら南西流して五條(ごじょう)市大塔(おおとう)町地区に入り、猿谷(さるたに)貯水池を経て十津川となる。渓谷美に優れ、古歌には「あまのかわ」として詠まれている。北角より上流はアメノウオの宝庫。
[菊地一郎]
銀河系宇宙の星の渦巻の縁辺が,天上を流れる川のように見えるための名。《万葉集》の七夕歌には〈天河,天漢〉の文字をあて,《和名抄》に〈天河,天漢,銀河,阿万之加八〉とあるのも,主として漢名を伝えたもので,古代中国では,天の川を漢水の気が天にのぼってなったと考え,〈銀漢〉または〈河漢〉とも呼んでいた。しかし,日本でもおそらく古くからこれを天上の川とみていたものであろう。そして中国伝来の七夕説話により民衆に親しいものとなって,例えば奄美大島に残る天人女房型説話では,妻を追って天へのぼった男が,天神からテストを受けたとき,あやまってウリを縦に割ったため中から大水がわき,それが天の川となり,夫妻は間を隔てられて牽牛(けんぎゆう)・織女2星となったとある。アイヌも天の川をペッノカ(川の姿)と呼んでいる。これに似た見方は,古来ほとんど世界の諸民族にわたっている。エジプトでは,ナイル川が天の川に通じているとみて,これを〈天上のナイル〉といい,バビロニアでも同じ見方で,〈天上のユーフラテス〉といった。ギリシア神話では,国民的英雄ヘラクレスが赤子のとき,女神ヘラの乳房を強く吸ったため,乳がほとばしって天の川となったといい,ガラクシアス(乳の川)と呼んだ。英語のミルキー・ウェーMilky Way(乳の道)はこれから出た。これについでは,天の川を天上の道とみる民族が多い。エジプトでは,女神イシスが悪神チホンに追われたときにこぼしていったムギの穂の道だといい,現在のシリアとペルシアでも〈わらの道〉という。ギリシアでは神々がオリュンポスの宮殿へ集まる銀色の道ともみた。また死者の魂が天国へいく道とみる民族も多い。スウェーデンの〈冬の道〉,アメリカ原住民の〈魂の道〉もその例であり,フィンランドでは亡霊は鳥となって天の川を飛ぶので〈鳥の道〉と呼んでいる。
→銀河
執筆者:野尻 抱影
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…長さ約110km。上流部は天(てん)ノ川とも呼ばれる。大塔村,十津川村では穿入(せんにゆう)蛇行して深いV字谷を刻んでいるが,両岸の河岸段丘上に狭小な耕地と集落が立地する。…
…また7月7日は北斗七星の第一星である魁星(かいせい)の神の誕生日だとされ,魁星が文運,とくに科挙の試験での運不運を支配すると信じられたところから,近世の読書人たちは七夕に魁星を祭った。【小南 一郎】
[日本の民俗]
日本の七夕の行事はこの夜,天の川の両岸に現れる牽牛星(わし座の首星アルタイル。彦星,犬飼星)と織女星(こと座の首星ベガ)とが鵲の翼を延べたのを橋として天の川を渡り相会うという,中国の伝説を受けいれたことから興った。…
…乳児によって乳首を吸われる刺激だけでなく,外出から帰宅してわが子の顔を見たり泣声を聞いたりしても,このホルモンが分泌されるので,乳首から乳汁がほとばしって出てくる(神経内分泌反射)。ギリシア神話の女神ヘラの乳首がヘラクレスに吸われて乳をほとばしらせ,〈天の川〉(ラテン語でVia lactea,英語でMilky Way。いずれも〈乳の川〉の意)になったと伝えられるのも,この射出反射による。…
…その拍子に乳がほとばしって天と地に散った。前者が天の川になり,地上に滴ったところからユリが生えたという。ローマ人も女神ユノ(ギリシアのヘラ)の聖花としてこれを賛美し,希望のシンボルであると同時に王位継承者の印ともなった。…
※「天の川」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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