朝日日本歴史人物事典 「北条氏邦」の解説
北条氏邦
生年:天文10?(1541)
戦国・安土桃山時代の武将。武蔵鉢形城(埼玉県寄居町)城主。氏康と今川氏親の娘の子。通称新太郎。安房守。武蔵天神山城主藤田重利の養子となり,永禄7(1564)年ごろ同城に入る。同12年の初めごろ鉢形城に移り,天正7(1579)年以降の北条氏による上野進出,領国化に中心的役割を果たした。同18年,豊臣秀吉の小田原来攻の際には鉢形城などを守る。同年6月14日に降伏。秀吉方の武将前田利家に身を預けられ,のちこれに従って加賀金沢に赴いた。同地で死去。小田原攻めの口実とされた名胡桃城奪取の指揮をとった人物か。<参考文献>小和田哲男編『北条氏邦文書集』
(佐脇栄智)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報