北楯大堰(読み)きただておおせき

日本歴史地名大系 「北楯大堰」の解説

北楯大堰
きただておおせき

庄内平野北部、最上川左岸一帯六〇〇〇ヘクタールを灌漑する用水路。狩川かりかわ大堰・清川きよかわ堰・大学だいがく堰ともいう。明治一八年(一八八五)狩川堰が北楯堰と名称を変更、以後北楯大堰と称されるようになった。慶長六年(一六〇一)最上義光庄内を領有すると、家臣北楯大学助利長に狩川・清川立谷沢たちやざわ三千石を与えて狩川城在番を命じた。大学は領内および庄内平野の地形を観察し、立谷沢川から取水する堰を掘り、広大な原野を開発する計画を立てた。同一六年、大学は義光に計画を提出した。義光は一部家臣の反対を退け、その実行を許可した。翌一七年三月、義光の命により由利ゆり(現秋田県)かめさき(現酒田市)つるおか大山おおやま(現鶴岡市)櫛引くしびきの計一二万三千石余の地から一〇〇石につき五人の割合で六千一八七人の人夫を動員し、地元の人夫を加え、総勢七千四〇〇人余を徴用して着工した。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

事典・日本の観光資源 「北楯大堰」の解説

北楯大堰

(山形県東田川郡庄内町)
疏水百選指定の観光名所。

出典 日外アソシエーツ「事典・日本の観光資源」事典・日本の観光資源について 情報

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