改訂新版 世界大百科事典 「区田法」の意味・わかりやすい解説
区田法 (くでんほう)
Qū tián fǎ
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
… 秦・漢時代の農学の特色は,本来は農民たちの自然暦の目安となっていた物候知識が,政治的色あいを帯びて〈月令(がつりよう)〉という一種の農事暦に仕立て上げられたことと,趙過(ちようか)(前2世紀)および氾勝之(はんしようし)(前1世紀)などの勧農官によって精耕細作が奨励されたことである(《氾勝之書》)。ことに氾勝之の農学は,五行思想の影響を受けて迷信じみた一面もあるが,12種の作物について種子の選別,播種(はしゆ),栽培,施肥,収穫から種子の保存にいたるまで細かに技術指導し,関中地方(陝西省)に単位面積当り高収穫を求める区田法(くでんほう)を広める努力をしている。この区田法は今日にいたるまで陝西や山東の一部の地域で行われている。…
…氾勝之の生没年代は不詳であるが,前漢成帝(在位,前32‐前7)のころの官吏と思われる。本書には普通の規模の農家の耕作法と,山陵・傾斜地,都市近郊の土地狭小の零細農家を対象とした区田法とが書かれていたと想定され,後者が有名である。区田法には溝種法と坎種(かんしゆ)法の2種があって,前者は180尺×48尺(1尺=23cm)の矩形(くけい)の地に幅10.5尺の町(播種地)と1.5尺の溝(作業用の道)を交互に作り,町の中をさらに1尺幅の畝と溝とを交互に作って溝中に播種する方法である。…
※「区田法」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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