コトバンクはYahoo!辞書と技術提携しています。

医療観光 イリョウカンコウ

2件 の用語解説(医療観光の意味・用語解説を検索)

デジタル大辞泉の解説

いりょう‐かんこう〔イレウクワンクワウ〕【医療観光】

医療ツーリズム

出典|小学館 この辞書の凡例を見る
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:曽根脩
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

医療観光
いりょうかんこう

海外から検査・治療目的の患者を受け入れる医療サービス医療ツーリズム、メディカル・ツーリズムMedical Tourismともよばれ、温泉治療、特産品料理の食事、名所・旧跡巡りなどと組み合わせて提供されることが多い。産業(遺産)観光、スポーツ観光、エコツーリズムなどと並ぶニュー・ツーリズム(テーマ性が強い旅行)の一つとされる。かつては開発途上国の富裕層が高度技術を求めて先進国へ渡る例が多かったが、最近は医療費の高い欧米や中東の患者が、技術が高く治療費の安いアジアへ向かうのが主流となっている。内容は癌(がん)や心臓手術などの高度医療から美容整形まで幅広い。日本政策投資銀行の推計では、2008年(平成20)の医療観光客は世界で約600万人おり、タイ、シンガポール、マレーシア、インド、韓国などアジア諸国がほぼ半数を受け入れた。世界市場規模は2012年に1000億ドルまで伸びるとみられ、観光振興の一環として多くの国が医療観光の強化を競っている。
 日本は陽電子放出断層撮影装置(PET)診断や磁気共鳴映像装置(MRI)診断など最先端医療技術をもちながら、医療観光客は年1万人未満である。日本政府は2010年、新成長戦略の一環として医療観光強化を表明、2011年から、最長半年間日本に滞在できる医療査証(ビザ)の発行を始めた。医療通訳の養成や、外国人と日本の病院を仲介する医療コンサルティングの設置にも乗り出し、受け入れ態勢の整備を進めている。商機拡大や地域振興につながるため、旅行会社などの民間企業、医療機関、自治体も外国人患者の受け入れに積極的である。一方、医療観光で訪れたインドなどで、抗生物質がほとんど効かない新型耐性菌(多剤耐性菌)に感染する問題が起き、医療観光が新型耐性菌の世界的な感染拡大を助長しているとの指摘もある。[編集部]

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ) この辞書の凡例を見る
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの解説は執筆時点のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

医療観光の関連キーワードアートツーリズムグリーンツーリズムツーリズムセックスツーリズムクラブツーリズムカードヘルスツーリズムマス・ツーリズムアウトバウンドツーリズムアグリツーリズムマスツーリズム

今日のキーワード

パラチオン、パラチオンメチル

パラチオンは無色で油状の液体、パラチオンメチルはコハク色の液体。ともに毒性が強く、有機リン系殺虫剤として使用された。50年代以降、稲の害虫被害を防ぐことが確認され、広く導入された。しかし、農民の中毒死...

続きを読む

コトバンク for iPhone

医療観光の関連情報