精選版 日本国語大辞典 「十五日」の意味・読み・例文・類語
じゅうご‐にちジフゴ‥【十五日】
- 〘 名詞 〙 ( 「じゅうごんち」とも )
- ① 日の数一五。
- [初出の実例]「三条殿と、夜ごとに十五日づつ、うるはしう通ひ住み給ひける」(出典:源氏物語(1001‐14頃)匂宮)
- ② 月の第一五番目の日。
- [初出の実例]「けふは十五日、いもゆなどしてあり」(出典:蜻蛉日記(974頃)中)
- ③ 陰暦正月一五日。この朝には、一年中の邪気を払うとして、望粥(もちがゆ)の御膳を供する。古くは米・粟・黍・稗・葟子(みのごめ)・胡麻・小豆の七種をまぜてたいた粥と、小豆を入れた粥とが行なわれたが、のちには小豆粥だけになった。
- [初出の実例]「十五日、節供まゐりすゑ、かゆの木ひきくかくして、家の御達、女房などのうかがふを」(出典:枕草子(10C終)三)
- ④ 陰暦二月一五日。釈迦の入滅したと伝えられる日。涅槃会の日。
- [初出の実例]「釈迦散れば餠花もちる十五日」(出典:雑俳・寄太鼓(1701))
- ⑤ 陰暦七月一五日。盂蘭盆(うらぼん)のうちの一日。江戸時代の遊里では紋日(もんび)で行事があり、遊女は休むことができず揚げ代は高かった。
- [初出の実例]「さだめし十五日・十六日のやくそくはあるべけれど」(出典:浮世草子・好色万金丹(1694)四)
- ⑥ 陰暦八月一五日。名月を賞する日。→十五夜②