千崎如幻(読み)センザキ ニョゲン

20世紀日本人名事典 「千崎如幻」の解説

千崎 如幻
センザキ ニョゲン

明治〜昭和期の僧侶



生年
明治9年10月5日(1876年)

没年
昭和33(1958)年5月7日

出生地
青森県西津軽郡一三村(現・北津軽郡市浦村)

本名
千崎 愛蔵

学歴〔年〕
東奥義塾中退

経歴
明治22年12歳の時に東奥義塾に学ぶが、2年で中退。以後独学大蔵経などを読破して仏教への関心を深め、28年得度して名を如幻と改める。32年家庭の事情で学校に通えない子どもたちのために私塾・仏苗学園を開く。38年仏苗学園の赤字を解消する目的で渡米。のち各地で講話座禅を行い、昭和3年にはサンフランシスコに禅堂・東漸禅窟を開いて本格的な禅の指導に乗り出す。太平洋戦争中は強制収容所に収用されたが、戦後ロサンゼルスに東漸禅窟を再興臨済宗禅僧でありながら流派にとらわれず、米国への禅の普及に生涯を捧げた。青森県一三村(現・市浦村)に生まれたとされるが、自らはカムチャッカ半島に生まれたと弟子達に語っていた。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「千崎如幻」の解説

千崎如幻 せんざき-にょげん

1876-1958 明治-昭和時代の僧。
明治9年10月5日生まれ。工藤敬三の兄。29歳で渡米し,アメリカ人に仏教をおしえ座禅を指導する。サンフランシスコ,のちロサンゼルスに禅道場の東漸禅窟を創設した。昭和32年51年ぶりに帰国。昭和33年5月7日アメリカ死去。81歳。青森県出身。本名は愛蔵。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「千崎如幻」の意味・わかりやすい解説

千崎如幻
せんざきにょげん

[生]1878
[没]1958
臨済宗の僧。カリフォルニア中心としてアメリカに禅を広めた。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

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