神信心から千か所の神社に参詣(さんけい)することをいう。そのしるしとして千社札を奉納する風習が広く行われている。この信心は近世になって盛んになったが、神社ばかりでなく寺院に対しても行われた。とくに観音信仰が盛んになり千か寺観音に参詣するようになった。喜多村信節(きたむらのぶよ)の『嬉遊笑覧(きゆうしょうらん)』によると、「千社参りは明和(めいわ)七年の『江戸名物鑑』にもみえず、安永(あんえい)この方のことなるべし、神社のみならず仏寺にも詣ずるのに千社参りといふはいかがなり」とある。千日祈願ということも行われ、数を重ねることで神仏の恩寵(おんちょう)を被ることができると考えたのである。しかしこれも信心だけでなく、千社詣でを果たしたことを誇りとする風習もあったのである。
[大藤時彦]
中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...