半座(読み)ハンザ

デジタル大辞泉 「半座」の意味・読み・例文・類語

はん‐ざ【半座】

座席半分
談話などの途中中座
夜談義を―で母は連れて逃げ」〈柳多留・三〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「半座」の意味・読み・例文・類語

はん‐ざ【半座】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 仏語。一座席の半分。特に、法華経に、釈迦の教えの真実を証明するために多宝仏が出現して、多宝塔中の座の半分を譲ったその半分をいう。また、死後浄土で蓮の台に一緒に座るといわれるその席の半分。
    1. [初出の実例]「如来ねんごろに迦葉をめして半座をゆづりまします」(出典:正法眼蔵(1231‐53)行持上)
    2. [その他の文献]〔法華経‐見宝塔品〕
  3. 部屋の半分。〔日葡辞書(1603‐04)〕
  4. 話などの途中。中座。
    1. [初出の実例]「夜だんぎを半座で母はつれてにげ」(出典:雑俳・柳多留‐三(1768))

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