南北非核化共同宣言
韓国と北朝鮮が1991年12月に合意、92年2月に発効させた朝鮮半島の非核化を目指す6項目の宣言。核兵器の実験、製造、生産、配備など八つの行為を禁じ、核エネルギー利用は平和目的だけに限定した。核燃料再処理施設、ウラン濃縮施設も保有しないとした。関連施設への相互査察も盛り込んだが、実行されていない。冷戦終結を受けた南北和解の流れを象徴する宣言となったが、翌93年から表面化した第1次核危機で実効性を失った。
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南北非核化共同宣言
なんぼくひかくかきょうどうせんげん
韓国と北朝鮮は 1991年 12月 31日,板門店で開かれた核問題に関する南北首相会談連絡会議で,核兵器の製造・保有・使用の禁止,核燃料再処理施設・ウラン濃縮施設の非保有,非核化検証のための南北相互核査察の実施などを盛込んだ「朝鮮半島の非核化に関する共同宣言」に合意,92年2月の第6回南北首相会談で発効した。韓国側はこれに先立ち 91年 11月8日に「韓半島の非核化と平和構築のための宣言」,12月 18日には盧泰愚大統領が「核不在宣言」を行なったことで北朝鮮側も合意したものとみられる。しかし,北朝鮮が 93年3月 12日に行なった核兵器不拡散条約 NPT脱退声明は,「共同宣言」をめぐる北の真意に疑問をいだかせた。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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