世界遺産詳解 の解説 なんぶラグーンのロックアイランドぐん【南部ラグーンのロックアイランド群】 2012年に登録された世界遺産(複合遺産)。太平洋上、ミクロネシアの島国パラオの南部にあるラグーンのロックアイランドは、10万haに広がり、火山活動によって生まれた445もの島々がある。これらは、古い珊瑚礁が隆起した無数の石灰岩からなる島々で、これら445の島とその周囲の美しい珊瑚礁の景観が世界遺産に登録された。この海域の珊瑚礁を構成するサンゴは385種におよび、この理想的な海洋自然環境では、ジュゴンや13種のサメをはじめ、植物・鳥類・海洋生物の貴重な固有種が数多く生息し、現在でも固有の新種生物が発見されている。また島々には多数の塩湖が存在し、隔絶された環境の中でそれぞれ特異な生態系を築いている。またロックアイランド群は、現在は無人島だが、紀元前3100年から前2500年まで人間が暮らしており、洞窟壁画や墳墓といった遺跡が残っている。この考古学的価値が文化遺産として評価され、複合遺産としての登録となった。なお本件は、パラオ共和国にとっては世界遺産登録第1号。◇英名はRock Islands Southern Lagoon 出典 講談社世界遺産詳解について 情報