デジタル大辞泉 「南風競わず」の意味・読み・例文・類語 南風なんぷう競きそわず 《「春秋左伝」襄公一八年の、南方の歌謡の声調が北方の歌謡に負けている意から》南方の国の勢いが振るわないこと。日本では吉野朝(南朝)の勢力が北朝に押されて振るわないことをいった。 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「南風競わず」の意味・読み・例文・類語 なんぷう【南風】 競(きそ)わず ( 南方の歌謡の声調が盛んでない意から転じて )① 南方の勢力がふるわない。転じて、威勢がない。[初出の実例]「氷月は地震前から南風競はず、昔の氷月を知ってるものは偶々立寄って幻滅を感ぜずにはゐられなかったが」(出典:読書放浪(1933)〈内田魯庵〉下谷広小路)[その他の文献]〔春秋左伝‐襄公一八年〕② 日本では南朝(吉野朝)の勢いが北朝方におされてふるわないのをいう。[初出の実例]「正元泫然流涕曰、南風不レ競、皇室将レ傾、而不レ能レ扶レ之」(出典:国史略(1826)四) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例