危急存亡の秋(読み)キキュウソンボウノトキ

デジタル大辞泉 「危急存亡の秋」の意味・読み・例文・類語

危急ききゅう存亡そんぼうとき

諸葛亮しょかつりょう「前出師表」から》生き残るか滅びてしまうかという危ういせとぎわ。
[類語]危急火急危機ピンチいざという時いざ鎌倉まさかの時

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

故事成語を知る辞典 「危急存亡の秋」の解説

危急存亡の秋

危難が迫って、現在のまま存続できるか、それとも滅びてしまうかという、重大な分かれ目。

[使用例] 泣くような声を出して、日本が今、危急存亡の秋だと知っているだろうと問い詰めて来る[大佛次郞*帰郷|1948]

[由来] 「文選」に収録された、しょかつりょう通称こうめい)の「すいの表」という文章から。三世紀、三国時代のしょく王朝宰相を務めていた諸葛亮は、長年の宿敵である王朝を打倒するために決戦に出陣するにあたって、皇帝に決意表明の文章を差し出しました。その中に、「今、天下が三つに分かれて争っている中で、我が国は疲弊しています。これは『危急存亡の秋』です」という一節があります。ここでの「秋」は、非常に重要な時期を指しています。

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