原産地証明書(読み)ゲンサンチショウメイショ(英語表記)certification of origin

デジタル大辞泉 「原産地証明書」の意味・読み・例文・類語

げんさんち‐しょうめいしょ【原産地証明書】

産品特定の国または地域生産製造あるいは加工されたことを証明する書類。→特定原産地証明書

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「原産地証明書」の意味・わかりやすい解説

原産地証明書
げんさんちしょうめいしょ
certification of origin

輸出入に際して、荷為替(にがわせ)手形に付される書類で、輸出貨物がその輸出国の原産にかかるものであることを証明する文書をいう。ここでいう原産とは生産、製造、加工、栽培を含む。通常、輸出国駐在の輸入国領事、または輸出地の商工会議所などにより発行される。関係両国間で締結された互恵通商協定に基づき、輸入国で関税を賦課する際に利用され、輸入業者は特定の商品について有利な税率適用を受けることができる。なお、単に貿易統制のために使われる場合もある。

[鳥谷剛三]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「原産地証明書」の意味・わかりやすい解説

原産地証明書
げんさんちしょうめいしょ
certificate of origin

荷為替手形の付属書類の一つで,輸出貨物が輸出国で生産または製造されたことを証明した公文書。その目的は両国間に締結された互恵通商協定に基づき,輸入国において輸入貨物に関税を課する際に,国定税率より低い協定税率を適用させることにある。発展途上国からの輸入品特恵関税を適用する際,発展途上国産品であることを確認するために必要とされる。

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世界大百科事典(旧版)内の原産地証明書の言及

【貿易】より

…通常,貨物の輸送上の危険に係る損害に関し船会社や保険会社に対して賠償を求める運送クレームと,貿易上の売買契約に関し貨物の品質,数量,受渡し,価格,決済などの面で契約条件に合致しないことから生じた損害を相手方に求償する,狭義の貿易クレームとに分かれる。 原産地証明書certificate of origin輸出国駐在の輸入国領事あるいは輸出国の商工会議所などが作成・発行する輸出貨物の産地国を証明した公文書をいう。 現地貸し主として貿易取引に関し,日本の為替銀行が在外支店ないし取引先銀行を通じ,在外日系商社や現地法人に行う貸付けをいう。…

※「原産地証明書」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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