又兵衛新田(読み)またべえしんでん

日本歴史地名大系 「又兵衛新田」の解説

又兵衛新田
またべえしんでん

[現在地名]尼崎市大浜町おおはまちよう一―二丁目・中浜町なかはまちよう丸島町まるしまちよう又兵衛喜佐衛門新田またべえきざえもんしんでん

西新田にししんでん村地先に位置し、東は道意どうい新田、西は武庫川を隔てて鳴尾なるお(現西宮市)。貞享元年(一六八四)西新田村領内に開村。面積六町九反余・高四一石余として高入れされた(元禄一一年「国絵図御用村々書上留帳」岡本家文書など)。元禄一二年(一六九九)の尼崎藩瓦林組村々吟味書付帳(同文書)では家数・人数は西新田村に含まれ、平駄小船三、氏神八幡宮。天明八年(一七八八)には大浜新田分を加えて高六四石余、西新田村庄屋・年寄とならんで支配人の名がみえ(「巡見使通行用留帳」同文書)


又兵衛新田
またべえしんでん

[現在地名]矢巾町又兵エ新田

北は北矢羽場きたやはば村・上矢次かみやつぎ村、東は西徳田にしとくた村、南は南矢羽場村・白沢しらさわ村、西は煙山けむやま村。東西に細長い。「邦内郷村志」では南矢羽場村の中に記されるが、「管轄地誌」では北矢羽場村より分村したとされる。「雑書」慶安四年(一六五一)六月二三日条に五日市いつかいち又兵衛新田とみえ、当地用水を流すことを拒んだ矢羽場村の兵部・上矢次村甚助、中矢次村の仁左衛門が磔に処されている。「邦内郷村志」の南矢羽場村の項に、又兵衛新田分として高三三〇石余とある。享和三年(一八〇三)の仮名付帳には又兵衛新田村とみえ、家数一二、枝村の海老沼えびぬま四・御仮屋おかりや八。


又兵衛新田
またべえしんでん

[現在地名]江東区東砂ひがしすな一―二丁目

小名木おなぎ川と中川に沿う村。西はおぎ新田・亀高かめたか村、東は中川に面し、対岸東小松川ひがしこまつがわ村飛地(現江戸川区)がある。北は小名木川を隔てて小名木村に面し、長兵衛渡がある。同村の又兵衛が開発したといわれる。東西四町余・南北二町余、検地は元禄一〇年(一六九七)にあり(風土記稿)、元禄郷帳では荻又兵衛新田として高石一三九石余、旧高旧領取調帳では当村だけで高七二石余。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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