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反国家分裂法 はんこっかぶんれつほう

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知恵蔵2015の解説

反国家分裂法

2005年3月、中国の全国人民代表大会(第10期第3回)が台湾の独立阻止を目的に採択した国内法。「平和的統一の可能性が完全に失われた場合、非平和的措置および他の必要な措置をとる」と明記され、台湾への武力行使の可能性を改めて予告するものとして、波紋を投じた。台湾が李登輝(リー・トンホイ)前総統や陳水扁(チェン・ショイピエン)総統の影響下で新憲法制定や国名変更など名実ともに台湾独立に向かう方向を「一つの中国」の立場から絶対に阻止しようとしている中国当局は、賛成2896票、反対0票、棄権5票でこの法律を可決に持ち込んだが、台湾の民意に逆らって、武力統一も辞さないという中国当局の姿勢には、台湾はもとより米国、日本などでも批判が起こっている。中国当局は反国家分裂法の採択ばかりか、05年夏にも台湾海峡対岸の東山島一帯で大規模な軍事演習を前年に続いて展開し、福建省などの対岸に配備した短距離弾道ミサイル(SRBM)は1000基を超えている。しかし、このような軍事威圧の強化そのものが、民主化が進む台湾への平和的統一の手立てを持てなくなっている中国指導部の苛立ちと焦燥を反映している。

(中嶋嶺雄 国際教養大学学長 / 2008年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵2015」
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