精選版 日本国語大辞典 「口利」の意味・読み・例文・類語 くち‐きき【口利】 〘 名詞 〙① 口をきくこと。また、口のきき方。はなしぶり。[初出の実例]「おそばへたる者の口聞き鑭々(きらきら)しく」(出典:今昔物語集(1120頃か)二七)② 巧みに口をきくこと。弁舌の巧みなこと。また、その人。口巧者。利口。能弁。[初出の実例]「をさなきより宮づかへして物なれたるうへ、口ききなりしかば」(出典:平治物語(1220頃か)下)③ 談判や相談などに慣れた人。人に恐れられて、紛争などを巧みに仲裁する人。顔きき。顔役。[初出の実例]「あのさこ殿は村での口ききで御ざり」(出典:虎寛本狂言・右近左近(室町末‐近世初))④ 紹介や世話をすること。また、その人。[初出の実例]「及第すると云はれて居たが、幹部の縁故で口利(クチキ)きであった」(出典:黒い眼と茶色の目(1914)〈徳富蘆花〉三) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例