口腔内塗布剤（読み）コウクウナイトフザイ

病院でもらった薬がわかる 薬の手引き 電子改訂版

口腔内塗布剤

製品名
《クロルヘキシジン塩酸塩・ジフェンヒドラミン配合剤》
デスパコーワ（興和創薬、興和）
《デキサメタゾン製剤》
アフタゾロン（昭和薬品化工）
デキサメタゾン（長生堂製薬、日本ジェネリック）
デキサルチン（日本化薬）
デルゾン（池田薬品工業、日医工）
《トリアムシノロンアセトニド》
オルテクサー（福地製薬）
ケナログ（ブリストル・マイヤーズ）
《ヒドロコルチゾン酢酸エステル・ヒノチオール配合剤》
ヒノポロン（昭和薬品化工）

　口腔粘膜に塗って用いる軟膏などで、抗生物質、副腎皮質ふくじんひしつホルモン剤を含むもののほか、殺菌剤や細胞賦活剤ふかつざいを含んだものがあります。病変部に付着し、長時間、作用が続きます。

　急性歯肉炎、歯周炎、ただれや潰瘍かいようを伴う口内炎、舌炎などの口腔内の炎症の治療に用いられます。

　焼けるような感じ、かゆみ、水疱すいほう（水ぶくれ）などが皮膚や口腔粘膜に現れた場合は、薬による過敏症状です。使用を止め、すぐ医師に相談してください。また、口の中の感染症や刺激感、副腎ふくじんのはたらきの低下などがおこることがあるので、医師から指示された診察は必ず受けてください。

①とくに就寝前に塗ると効果的ですが、1日の使用回数、1回の使用量など使用方法については、医師の指示をきちんと守ってください。

②糖尿病、結核、ヘルペスウイルスによる感染症といった病気がある人、口の中やのどに潰瘍・炎症といった病変がある人、過去にテトラサイクリン系抗生物質、副腎皮質ホルモン剤含有の口腔内軟膏、ヨウ素製剤を使用して過敏症状が現れたことのある人は、あらかじめ医師に報告してください。病気が悪化したり、過敏症状がおこりやすくなるので、この薬を使用できません。

③妊婦、現在妊娠する可能性のある人、母乳で授乳中の人は、あらかじめ医師に報告してください。この薬を使用すると、胎児や乳児に悪影響が出ることがあります。

④ヨウ素製剤は、水銀剤との併用を避けてください。

出典　病院でもらった薬がわかる 薬の手引き 電子改訂版