口酒井遺跡(読み)くちさかいいせき

日本歴史地名大系 「口酒井遺跡」の解説

口酒井遺跡
くちさかいいせき

[現在地名]伊丹市口酒井 穴森ほか

猪名いな川東岸の標高六―七メートルの自然堤防上に立地する遺跡。一〇ヘクタール以上の広がりをもち、一部は尼崎市に及ぶ。縄文時代晩期後半以降の各時代の遺構が重複している。昭和五三年(一九七八)に発見されて以降同六〇年までに一六次の発掘調査が行われた。縄文晩期の遺構は第八次調査で見つかった溝、一〇次と一一次の土壙がある。一一次調査での遺構・遺物の出土状況は、西地区の自然流路とその埋土に含まれる土器・石器群、東地区の第八層・九層遺物包含層と土器溜まり、ならびにC一一区・C一二区で検出された土壙群とその出土土器・石器群の二つに分けられている。弥生時代では前期のV字溝、中期以降では竪穴住居跡三棟、複数の溝・円形周溝墓一基・木棺墓三基・壺棺一基、複数の土壙墓および土壙などが発見されている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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