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古典主義美術 こてんしゅぎびじゅつclassical art

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

古典主義美術
こてんしゅぎびじゅつ
classical art

古典美術を規範として,写実に基づく理想主義,構図や形態の明確さ,均整,調和を意図する美術,あるいはその運動。美術史上,通常,ロマン主義,バロックなどに対立する概念として用いられる。ギリシア,ローマ,およびルネサンスの美術が古典的な指標であり,17世紀のフランス・アカデミズムを中心とする N.プーサン,C.ロランなどの作品,あるいは建築ではベルサイユ宮殿などがその例である。また,18世紀中葉のポンペイ,ヘルクラネウムの発掘を契機として,美術史家 J.ウィンケルマンによって唱道され,G.ピラネジ,R.メングスらが表現し,さらにこの傾向を受継ぎつつ,大革命の英雄主義的風潮を基盤として,J.ダビッドを中心として起った運動なども主要なものである。一般に,ギリシア,ローマの神話,歴史に取材し,直線的な明確な構図,彫刻的な人体把握,静止的,完結的な対象描写がその特性である。また,レンブラントにおける古典主義的性格,ピカソの新古典主義時代などと,個々の作家の部分的な傾向,ある様式段階に関して用いられることも多い。古典主義はその性格上,形式主義としてロマン派的内容主義に対立する場合が多く,またアカデミズムと結びつくのが常である。ダビッド以降の古典主義に関してはプーサンの時代と区別して,新古典主義の名称がしばしば用いられる。 (→新古典主義美術 )  

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世界大百科事典内の古典主義美術の言及

【古典主義】より

…とくに,同時代の古典主義文学との対比と,多くの芸術理論や強力な社会制度に支えられたその影響力の大きさとのゆえに,フランスの古典主義にこの概念が適用される場合が多い。 ギリシアの古典主義美術は,絵画遺品がほとんどないため,もっぱら建築,彫刻の分野に限られるが,前5世紀中葉,ペルシア戦争後のいわゆるペリクレスの時代のアテナイにおいて,最も完成された成果を見せた。フェイディアスを総指揮者とするパルテノンの神殿の建築および彫刻装飾や,理想的な人体比例の規準を確立したとされるポリュクレイトスの作品(《槍持つ人》,模刻)などがその代表的例である。…

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