古写経(読み)コシャキョウ(その他表記)old manuscript sutra

デジタル大辞泉 「古写経」の意味・読み・例文・類語

こ‐しゃきょう〔‐シヤキヤウ〕【古写経】

古い時代に書写した経文。主に室町時代以前のものをいう。

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精選版 日本国語大辞典 「古写経」の意味・読み・例文・類語

こ‐しゃきょう‥シャキャウ【古写経】

  1. 〘 名詞 〙 昔の人が書き写した経文。古い写経。主に室町時代以前のものをいう。
    1. [初出の実例]「古写経、古鈔本」(出典:読書放浪(1933)〈内田魯庵〉東西愛書趣味の比較)

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図書館情報学用語辞典 第5版 「古写経」の解説

古写経

古代に行われた写経と書写された経典.おそらく6世紀,日本列島に仏教が伝えられて以来仏典は繰り返し書写された.それが国家的プロジェクトとして取り組まれたのは,7世紀,天武朝川原寺での一切経の写経を嚆矢とするといわれる.その事業は奈良時代に受け継がれ,光明皇后のために作られた写経所を出発点として,造東大寺司写経所に至って整備され,大規模に写経が行われ,制作された経典は数多くの寺院貴族に所蔵された.これ以外にも,私的にまた各地で写経は行われた.やがて宋から刊本が輸入されるようになると,写経は次第に行われなくなるが,平家納経に見られるように,貴族が信仰のために写経する風習は長く続いた.

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