古史弁自序(読み)こしべんじじょ(英語表記)Gu-shi-bian zi-xu

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「古史弁自序」の意味・わかりやすい解説

古史弁自序
こしべんじじょ
Gu-shi-bian zi-xu

1926年第1冊刊行以降,41年に第7冊が刊行されるまで,15年の歳月をかけて出版された中国古代史に関する研究論文集『古史弁』の冒頭にある顧頡剛 (こけつごう) の筆に成る序文のこと。たゆみない探究心に貫かれた顧頡剛の学問的遍歴と当時の学界の様子を語ったものとして著名で,邦訳英訳もある。中国で伝統的に信じられてきた三皇,五帝などの古代史は戦国時代以後の人たちによってつくられた説話であると考える立場を取る彼が,その説話の成立過程を分析する方法を身につけるまでに受けたさまざまな学的影響の諸相が,余すところなく語られている。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android