古史弁自序(読み)こしべんじじょ(英語表記)Gu-shi-bian zi-xu

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「古史弁自序」の意味・わかりやすい解説

古史弁自序
こしべんじじょ
Gu-shi-bian zi-xu

1926年第1冊刊行以降,41年に第7冊が刊行されるまで,15年の歳月をかけて出版された中国古代史に関する研究論文集『古史弁』の冒頭にある顧頡剛 (こけつごう) の筆に成る序文のこと。たゆみない探究心に貫かれた顧頡剛の学問的遍歴と当時の学界の様子を語ったものとして著名で,邦訳英訳もある。中国で伝統的に信じられてきた三皇,五帝などの古代史は戦国時代以後の人たちによってつくられた説話であると考える立場を取る彼が,その説話の成立過程を分析する方法を身につけるまでに受けたさまざまな学的影響の諸相が,余すところなく語られている。

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世界大百科事典(旧版)内の古史弁自序の言及

【古史弁】より

…第1冊の巻頭を飾る長文の〈自序〉は単なる書物の序文ではなく,みずからの学問の成り立ちを自叙伝的に書いたものとして,とくに有名である。《古史弁自序》の題で邦訳されている。【永田 英正】。…

※「古史弁自序」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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