三皇(読み)サンコウ

デジタル大辞泉 「三皇」の意味・読み・例文・類語

さん‐こう〔‐クワウ〕【三皇】

中国古代伝説的な三人天子伏羲ふっき神農しんのう黄帝燧人すいじん伏羲神農、伏羲・女媧・神農、天皇てんこう地皇人皇など諸説がある。→五帝

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「三皇」の意味・読み・例文・類語

さん‐こう‥クヮウ【三皇】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 中国古代の伝説上の三人の聖なる帝王。伏羲(ふっき)・女媧(じょか)・神農(しんのう)。あるいは、伏羲・神農・黄帝、または天皇氏・地皇氏・人皇氏などともいう。→三皇五帝
    1. [初出の実例]「懿乎四三皇五帝」(出典菅家文草(900頃)七・未旦求衣賦)
    2. [その他の文献]〔列子‐楊朱〕
  3. 三人の天皇。
    1. [初出の実例]「その垂迹三所に、仲哀・神功・応神三くゎうの玉体也」(出典:曾我物語(南北朝頃)二)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

普及版 字通 「三皇」の読み・字形・画数・意味

【三皇】さんこう(くわう)

古代の帝王。天地人、天地泰のほかに、伏羲・女・神農、女に代えて祝融燧人・黄帝を加える諸説がある。〔呂覧、禁塞〕上(かみ)三皇五の業をして、以て其の(たの)しませ、下(しも)五伯名士の謀をして、以て其の事を信にす。

字通「三」の項目を見る

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

占い用語集 「三皇」の解説

三皇

様々な説があるが、「神農」・「伏羲」・「女媧」を指す。「神農」は頭が牛で身体は人間の姿をしていたとされ、農業の神、または火を人々に与えたという説から「炎帝」とも呼ばれる。「伏羲」と「女媧」は夫婦であり、半身反蛇(頭が人間、身体が蛇)の姿をしていたといわれる。二人の絡み合う姿は漢時代の壁画にも描かれ、信仰の対象になっていた。そしてここから「陰」と「陽」の陰陽思想が生まれたともいわれる。また「女媧」が土を捏ねて人間を作ったという伝説もある。(「風俗通義」より)

出典 占い学校 アカデメイア・カレッジ占い用語集について 情報

世界大百科事典(旧版)内の三皇の言及

【三皇五帝】より

…中国古代伝説上の8人の帝王の総称。三皇と五帝に分かれる。戦国時代末に,伝説的な帝王を3人あるいは5人にまとめる考えがあり,天皇・地皇・人皇(泰皇ともいう)の三皇説があらわれる。…

【名数】より

…中国では三皇,五穀,九族などと,事物に特定の数を添えて称える慣習があり,これを名数と称した。古くは事数ともいった。…

※「三皇」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android