右史(読み)ユウシ

デジタル大辞泉 「右史」の意味・読み・例文・類語

ゆう‐し〔イウ‐〕【右史】

古代中国の官名左史とともに天子の側に侍して、その言行を記録した。

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精選版 日本国語大辞典 「右史」の意味・読み・例文・類語

ゆう‐しイウ‥【右史】

  1. 〘 名詞 〙 昔、中国で、左史(さし)とともに君主左右に侍して君主の言行を記録する役目史官
    1. [初出の実例]「君の傍には必ず左史右史(ユウシ)とて、王の御振舞と言とを註し留る人あり」(出典太平記(14C後)二六)
    2. [その他の文献]〔礼記‐玉藻〕

右史の補助注記

「米沢本沙石集‐三」には「左史は事を記し、右史(ウシ)は言を記すといへり」とある。

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普及版 字通 「右史」の読み・字形・画数・意味

【右史】ゆうし

古の史官、天子の言を記録する。

字通「右」の項目を見る

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世界大百科事典(旧版)内の右史の言及

【書記】より

…【室田 宣一】
[中国]
 書記の語は古くから書物,文字で記されたものの意味で使われてきたが,それが文書や記録を書くことを任とする官名になるのは3世紀,魏の曹操の時代からである。中国では文字を扱う記録係の名称として史があり,天子の言動を記録する左史・右史や,歴史を書く史官を頂点に,各役所の長官=令に属する令史や書史などに分化していった。これらも広義の書記と関係するが,漢代では秘書官的な書記として記室の名称が一般的で,三公や大将軍の上奏,書記をつかさどる記室令史などの官があった。…

※「右史」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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