左史(読み)サシ

デジタル大辞泉 「左史」の意味・読み・例文・類語

さ‐し【左史】

古代中国の官名右史ゆうしとともに天子の側に侍して、その言行記録をつかさどった。

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精選版 日本国語大辞典 「左史」の意味・読み・例文・類語

さ‐し【左史】

  1. 〘 名詞 〙 古代中国で、右史(ゆうし)とともに君側に侍して君主の言行を記録する役目史官
    1. [初出の実例]「左史(サシ)は事を記し、右史は言を記すといへり」(出典:米沢本沙石集(1283)三)
    2. [その他の文献]〔礼記‐玉藻〕

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普及版 字通 「左史」の読み・字形・画数・意味

【左史】さし

天子の左右にある史官。〔礼記玉藻〕天子~玄端して居る。動くときは則ち左之れを書し、言ふときは則ち右之れを書す。〔漢書芸文志〕古の王~左は言を記し、右は事を記す。事は春秋爲(た)り、言は書爲り。

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世界大百科事典(旧版)内の左史の言及

【書記】より

…【室田 宣一】
[中国]
 書記の語は古くから書物,文字で記されたものの意味で使われてきたが,それが文書や記録を書くことを任とする官名になるのは3世紀,魏の曹操の時代からである。中国では文字を扱う記録係の名称として史があり,天子の言動を記録する左史・右史や,歴史を書く史官を頂点に,各役所の長官=令に属する令史や書史などに分化していった。これらも広義の書記と関係するが,漢代では秘書官的な書記として記室の名称が一般的で,三公や大将軍の上奏,書記をつかさどる記室令史などの官があった。…

※「左史」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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