吉崎浦(読み)よしさきうら

日本歴史地名大系 「吉崎浦」の解説

吉崎浦
よしさきうら

[現在地名]金津町吉崎

越前国の最北端、加賀との国境に位置する。北潟きたがた湖北部の東岸にあり、北は加賀吉崎(現石川県加賀市)と隣接する。室町時代中期以前のものと思われる河口庄御検注郷々仏神田注文(大連家文書)には、河口かわぐち細呂宜ほそろぎ郷内の仏神田として「(葦カ)崎村 春日神田三反」の記載がある。「大乗院寺社雑事記」文明二年(一四七〇)七月一四日条に記す「河口庄郷々内村名」には「吉さき村」とみえる。なお同書長享二年(一四八八)三月二九日条の「長享元年冬分北国年貢」中には「吉サキ」分として一〇貫と記されている。文明三年七月より同七年八月まで本願寺八世蓮如が当浦に居住し(蓮如消息、今古独語など)門前町として発展した。

慶長六年(一六〇一)九月九日、結城秀康が多賀谷三経に与えた知行地のなかに吉崎村の二五二・〇三石も含まれていた(多賀谷文書)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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