名ばかり管理職(読み)ナバカリカンリショク

人事労務用語辞典の解説

名ばかり管理職

十分な職務権限を持たないにもかかわらず、肩書きだけを与えられて管理職とみなされ、残業代が支払われない従業員のこと。「偽装管理職」とも呼ばれています。
(2008/4/21掲載)

出典 『日本の人事部』人事労務用語辞典について 情報

朝日新聞掲載「キーワード」の解説

名ばかり管理職

十分な権限や待遇を与えられていない社員が、労働基準法上の「管理監督者」として扱われ、残業代を支払われない問題のこと。ハンバーガーチェーンの店長に残業代の支払いを命じた訴訟が話題となり、社会問題化した。管理監督者かどうかが認められるのは(1)経営者と一体的な立場にある(2)自分の働く時間に裁量権がある(3)ほかの労働者に比べて給与が高い、などの基準で判断される。管理監督者であっても、深夜業務(夜10時~翌朝5時)の割増賃金は請求する権利があり、有給休暇も取得できる。

(2015-04-03 朝日新聞 朝刊 生活2)

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

名ばかり管理職
なばかりかんりしょく

管理職としての権限や報酬を得ていないのにもかかわらず、管理職扱いされる従業員。「偽装管理職」ともよばれる。労働基準法第41条第2号で定められている管理職は「監督若しくは管理の地位にある者(以下、「管理監督者」という)又は機密の事務を取り扱う者」で、労働条件の決定その他労務管理について経営者と一体的な立場にある者をいい、労働基準法で定められた労働時間、休憩、休日の制限を受けない。しかし「監督若しくは管理の地位」を拡大解釈し、広範囲の労働者を「管理監督者」と位置づけ、休憩や残業を無給にするばかりか、休日出勤を無給で強制するような行為が横行した。これについては労使とも違法行為であるとの感覚はないことが多かった。しかし、2005年(平成17)にハンバーガー・レストラン・チェーンである日本マクドナルドの店長が起こした裁判では、2008年に東京地方裁判所が管理職ではないとの主張を認め、原告側が勝訴。東京高等裁判所での裁判中の2009年3月に和解が成立し、会社側が店長は管理職でないことを認めた。この裁判が契機となり、外食や小売り業界を中心に、管理職権限に関する見直しなどが行われた。[編集部]

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