外食(読み)ガイショク

デジタル大辞泉 「外食」の意味・読み・例文・類語

がい‐しょく〔グワイ‐〕【外食】

[名](スル)家庭以外で食事をとること。また、その食事。→中食なかしょく内食うちしょく

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精選版 日本国語大辞典 「外食」の意味・読み・例文・類語

がい‐しょくグヮイ‥【外食】

  1. 〘 名詞 〙 食事を家庭外の食堂レストランなどでとること。
    1. [初出の実例]「『御食事なんか、ほんとうに大変じゃあございません? 御自分でおつくりになる?』『いいえ、外食です…。ひとりで結構やれますよ』」(出典:残像(1947)〈野間宏〉一)

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改訂新版 世界大百科事典 「外食」の意味・わかりやすい解説

外食 (がいしょく)

食事を家庭外の飲食店でとること。広義には飲食を楽しむための食事も含まれるが,一般的にはより実用的な必要を満たすものをいう。発生的にもこの方が古く,室町末期までには旅中の食事である旅籠(はたご)を提供する店の意の旅籠屋の語が定着していた。これに対し,楽しみのための外食は1656年の明暦大火後の江戸で,浅草金竜山(待乳(まつち)山)に奈良茶飯の店ができ,珍しがった市民たちが,われもわれもと詰めかけたことあたりを古い例とする。日本人の外食風習はこのようにして始まり,江戸時代以降都市人口,旅行人口の増大にともなって拡大した。だが,サラリーマンや労働者にとっての,今日的な意味での外食が日常化するのは,大正時代に入ってからのできごとである。つまり,1907年に東京日本橋の三越が食堂を開業したのを契機に,大正も中ごろになると公営の簡易食堂が設置され,さらに関東大震災後はいわゆる大衆食堂元祖として須田町食堂が開店したのをはじめ,各種の飲食店が急増し,日本人の手で開発されたカレーライスやとんかつなどの日本的洋食売物に,多くの都市民を外食に誘ったのであった。

 ただし,こうした食事形態を総称して外食と呼ぶようになったのは,41年4月戦時下食糧統制の一環として,米穀配給通帳制とともに外食券制が実施され,ちまたに外食券食堂の表示が見られるようになってからのことである。第2次大戦後,60年代の高度成長期に入ると,雇用増大などの要因もあって外食人口は急増し,70年代に入るとハンバーガーフライドチキンドーナツなどのいわゆるファーストフードのアメリカ資本の日本上陸が行われ,その刺激によってファミリー・レストランその他の外食産業隆盛をきわめるようになり,食生活に対する日本人の意識にも大きな変化が見られるようになった。
飲食業
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栄養・生化学辞典 「外食」の解説

外食

 家庭の外で食事をすること.

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世界大百科事典(旧版)内の外食の言及

【食事】より

…日本の上流社会は食べることにそれほど執着しなかったようであるが,それでも日本料理の庖丁人たちの流派は,宮廷と幕府のおかかえ料理人に起源するのである。 中国をのぞくと近世以前の世界では,料理屋とよべるような上等の料理を外食できる施設はなかった。1765年にパリにはじめてレストランが出現するが,フランスでも市民たちが本格的に上等の外食を楽しめるようになったのは,大革命によって貴族のおかかえの料理人たちが職場を失って,町に料理店を開いてからのことである。…

※「外食」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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