名誉教皇(読み)めいよきょうこう(英語表記)Pope emeritus

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

第265代ローマ教皇(法王)ベネディクト16世の教皇退位後の称号。名誉法王ともいう。2013年(平成25)2月28日の退位以降の呼称として、ローマ教皇庁が決定した。ベネディクト16世の名称や教皇の敬称「聖下」はそのまま使われる。退位後は赤い肩衣や赤い靴を身につけるのをやめ、聖職者用の白い平服を着用する。住まいは、ローマ郊外のカステルガンドルフォCastel Gandolfoにある離宮へ一時移った後、バチカンの修道院で隠居生活を送ることが発表されている。

 ローマ教皇が生前退位することは異例であり、退位後の規定された肩書きは設けられていなかったため、その呼称が注目されていた。生前退位の前例としては、1400年代初期に起こった教会大分裂により、複数のローマ教皇が擁立される異例の事態を打開するためのものがあった。ベネディクト16世のように自由意志による退位は、1294年のケレスティヌス5世の時代までさかのぼることになる。

[編集部]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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