向林遺跡(読み)むかいばやしいせき

日本歴史地名大系 「向林遺跡」の解説

向林遺跡
むかいばやしいせき

[現在地名]大台町佐原 向林

佐原さわら西南、すぐ上流に三瀬谷みせだにダムをひかえた宮川左岸の中位段丘先端・南斜面に立地する。東は宮川に注ぐ渓流によって区切られ、すぐ西側を紀勢本線が通っている。ちょうど対岸には大内山おおうちやま川との合流点がみえる。標高約八二―九二メートル。現況は畑地。遺物散布は約六〇メートル四方に広がり、先土器時代から縄文時代の各種遺物が認められる。石器には先土器時代のナイフ形石器、縄文時代初頭にかけての尖頭器(木葉形、有舌)・掻器、縄文時代の石鏃・石匙・石錐などがみられ、時代幅がある。石材はチャートを主に、サヌカイト・頁岩・凝灰岩など多様性がある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、和歌山県串本町の民間発射場「スペースポート紀伊」から打ち上げる。同社は契約から打ち上げまでの期間で世界最短を目指すとし、将来的には...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android