デジタル大辞泉 「否定の否定」の意味・読み・例文・類語 ひてい‐の‐ひてい【否定の否定】 《〈ドイツ〉Negation der Negation》ヘーゲル弁証法の根本法則の一。すべての事物は内在する矛盾によって自己を否定し、出現した他者と対立するが、この対立はさらに否定されて、より高次の段階へと発展する。矛盾の超克によるこの2番目の否定のこと。 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「否定の否定」の意味・読み・例文・類語 ひてい【否定】 の 否定(ひてい) ( [ドイツ語] Negation der Negation の訳語 ) 哲学用語。弁証法では、内部に矛盾を含んだ事物が矛盾の発展とともに自己を否定し、ついで自己と異なる他者とかかわって対立し合い、自己と他者との矛盾が再び否定されることによって高次の具体的な自己に発展するとされる。この第一段階の自己否定を第一否定とするのに対して、高次の段階に達するための第二の否定のプロセスをさす。ヘーゲル弁証法ではこれは思惟の発展法則とみなされたが、唯物弁証法では自然や歴史の発展の法則とみなされる。 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例