呂 元明(読み)リョ・ゲンメイ(英語表記)Lu Yuan-ming

現代外国人名録2016 「呂 元明」の解説

呂 元明
リョ・ゲンメイ
Lu Yuan-ming

職業・肩書
日本文学研究家 中国東北師範大学教授

国籍
中国

生年月日
1925年

出生地
遼寧省丹東市

別名
筆名=日月

専門
中日文学交流史

学歴
長白師範学院歴史地理系,吉林大学社会科学系,中国東北大学(現・東北師範大学)文学院国文科〔1950年〕卒

経歴
幼少期、山東省、遼寧省、吉林省を転々とする。日中戦争後の日本軍による粛正を経験。第二次大戦中は臨江近くの鉱山で労働を強いられ、鉱夫として日本の敗戦を迎える。大学卒業後、東北師範大学外国文学教育研究室主任、日本文学研究室主任、同学学術委員会副主席を経て、教授。初めはロシア文学を教えていたが、のち日本文学と中日文学交流史の研究・教育に転向。全国日本文学研究会副会長、吉林省中日韓文化交流研究所長も務める。日中戦争中に発行された中国の新聞や雑誌の中から日本人による反戦文学を集め、単行本2冊分ほどの“残留文学”を発掘。プロレタリア文学出身の鹿地亘エスペランチスト反ファシズムを訴えた長谷川テルらを取り上げ、1993年「忘れられた在中国日本反戦文学」として中国で出版。2001年日本で翻訳され、「中国語で残された日本文学」として刊行。また、旧満州で創刊された日本語雑誌「藝文」を約10年をかけて中国東北地方の図書館を探し歩き、39冊分発掘、2007年に日本で復刻版が刊行される。他の著書に「マヤコフスキー伝」「ロシア文学史」「日本文学史」「日本文学論釈」などがある。書家としても知られる。

出典 日外アソシエーツ「現代外国人名録2016」現代外国人名録2016について 情報

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