哀れっぽい（読み）アワレッポイ

デジタル大辞泉

あわれっ‐ぽ・い〔あはれつ‐〕【哀れっぽい】

［形］
１ 哀れな感じを起こさせるさま。見るからに情けない。みすぼらしい。「―・い声で寄付を迫る」
２ 他に対し、同情心を起こしやすい傾きにある。情にもろい。
「慈悲深く、―・く、加之しかも律気真当まっとうの気質ゆえ」〈二葉亭・浮雲〉
[派生]あわれっぽさ［名］

出典　小学館

精選版 日本国語大辞典

あわれっ‐ぽ・いあはれっ‥【哀ぽい】

1. 〘 形容詞口語形活用 〙 ( 「ぽい」は接尾語 )
2. ① 他に対し、あわれと思う気持を起こしやすい傾向にある。感情に流されやすい。情にもろい。
   1. [初出の実例]「慈悲深く、憐っぽく」(出典：浮雲（1887‐89）〈二葉亭四迷〉一)
3. ② あわれな感じを起こさせる様子である。あわれげである。なさけない様子だ。
   1. [初出の実例]「あわれっほい事をおいいなんすかへ」(出典：洒落本・二筋道後篇廓の癖（1799）三)
   2. 「自分の哀(アハレ)っぽい悲惨(みじめ)な姿を泣きたくなった」(出典：土（1910）〈長塚節〉二五)

哀れっぽいの派生語

あわれっぽ‐さ

1. 〘 名詞 〙

出典　精選版 日本国語大辞典