喜見城(読み)キケンジョウ

関連語 名詞

精選版 日本国語大辞典 「喜見城」の意味・読み・例文・類語

きけん‐じょう‥ジャウ【喜見城】

  1. [ 1 ] ( [梵語] Sudarśana の訳語 ) 仏語。帝釈天(たいしゃくてん)の居城。須彌山(しゅみせん)の頂上にある忉利天(とうりてん)の中央に位置し、城の四門に四大庭園があって諸天人が遊楽する。善見城。喜見。喜見宮。喜見城宮。
    1. [初出の実例]「更加帝釈所住喜見城三十三天也」(出典:三界義(11C初か))
  2. [ 2 ] 〘 名詞 〙
    1. ( [ 一 ]から転じて ) この上もなく楽しい場所。花街をいう場合が多い。
      1. [初出の実例]「目前の喜見城(キケンジャウ)とは、よし原嶋原新町」(出典:浮世草子・好色二代男(1684)一)
      2. 「人間の極楽喜見城(キケンジャウ)かと思ふて居た鹿鳴館より」(出典:是は是は(1889)〈幸田露伴〉一)
    2. 蜃気楼(しんきろう)の異称。《 季語・春 》

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歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典 「喜見城」の解説

喜見城
(通称)
きけんじょう

歌舞伎浄瑠璃外題
元の外題
相生喜見城
初演
享保16.11(大坂・嵐国石座)

喜見城
きけんじょう

歌舞伎・浄瑠璃の外題。
初演
正徳1.11(京・布袋屋座)

出典 日外アソシエーツ「歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典」歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典について 情報

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