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須弥山 しゅみせん

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

須弥山
しゅみせん

サンスクリット語 Sumeru音写。 Meruともいう。仏教ヒンドゥー教で,世界の中心にあると考えられる想像上の山。山頂は神々の世界に達し,周囲は幾重もの山岳や海に囲まれているという。ヒンドゥー教の文献などでは,ときに「黄金の山」などとも呼ばれ中国訳では,妙高,安明などと訳される。

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朝日新聞掲載「キーワード」の解説

須弥山

インドが起源とされ、仏教の世界観の中心にあると言われる高山。複数の山や川、海などの自然が表現されている。日本で有名なのは奈良県明日香村で見つかった7世紀の須弥山石。一部が失われたものの、山などが刻まれていることが分かる。

(2008-08-12 朝日新聞 夕刊 2社会)

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デジタル大辞泉の解説

しゅみ‐せん【須弥山】

《〈梵〉Sumeruの音写。妙高山(みょうこうせん)と訳す》古代インドの世界観が仏教に取り入れられたもので、世界の中心にそびえるという高山。この山を中心に七重に山が取り巻き、山と山との間に七つの海があり、いちばん外側の海を鉄囲山(てっちせん)が囲む。この外海の四方に四大州が広がり、その南の州に人間が住むとする。頂上は帝釈天(たいしゃくてん)の地で、四天王諸天階層を異にして住み、日月が周囲を回転するという。蘇迷盧(そめいろ)。

すみ‐せん【須弥山】

しゅみせん

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百科事典マイペディアの解説

須弥山【しゅみせん】

仏教の宇宙説にある想像上の霊山。サンスクリットスメールSumeru,メールMeruの音写で,〈蘇迷盧(そめいろ)〉〈須弥留(しゅみる)〉とも。〈妙光山〉〈妙高山〉と漢訳される。
→関連項目広目天持国天四天王須弥壇増長天台座帝釈天毘沙門天

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世界大百科事典 第2版の解説

しゅみせん【須弥山】

仏教の宇宙観に説かれる神話的な聖山。別名〈蘇迷盧(そめいろ)〉。須弥はサンスクリットのスメールSumeruの音訳。単にメールMeruとも呼ばれる。〈妙高山〉と意訳される。仏教的宇宙観によると,虚空(こくう)に風輪(ふうりん)という風(空気)の巨大な円筒が浮かんでいる。風輪の上に水輪が,水輪の上に金輪(こんりん)(地輪)がのる。金輪の上に大海があり,その中央にそびえたつのが須弥山である。須弥山は七つの同心状の山脈に囲まれ,七つ目の山脈の外側の東西南北方向にそれぞれ勝身(しようしん),贍部(せんぶ)洲(閻浮提(えんぶだい)),牛貨(ごけ)洲,俱盧(くる)洲がある。

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大辞林 第三版の解説

しゅみせん【須弥山】

Sumeru の音訳。漢訳は妙高山・妙光山〕 仏教の宇宙観において、世界の中央にそびえるという山。風輪・水輪・金輪と重なった上にあり、高さは八万由旬ゆじゆん(一由旬は四〇里)で、金・銀・瑠璃るり・玻璃はりの四宝からなり、頂上の宮殿には帝釈天が、中腹には四天王が住む。日月はその中腹の高さを回っている。須弥山の周囲には同心円状に七重の山があり、その外側の東西南北に勝身・贍部せんぶ・牛貨ごけ・俱盧くるの四州があり、さらにその外を鉄囲山てつちせんが囲っている。贍部州(閻浮提えんぶだいともいう)が人々の住む世界に当たるとされる。スメール。蘇迷盧そめいろ。すみせん。

すみせん【須弥山】

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

須弥山
しゅみせん

仏教宇宙論における世界中心的な巨山。サンスクリット語でメールMeruまたはスメールSumeruといい、後者が須弥ないし、蘇迷盧(そめいろ)と音訳される。意訳は妙高(みょうこう)。水をたたえた金輪(こんりん)の中心に立ち、水面上の高さは8万由旬(ゆじゅん)(1由旬は一説に約7キロメートル)で、周囲には同心状に七つの山脈が取り巻く。最外周の山脈のさらに外には、須弥山の東西南北の方角にあたって一つずつ大陸があり、そのうち南にあるのが、われわれの住む大陸「贍部洲(せんぶしゅう)」である。須弥山を中心に太陽、月、星が水平に回っている。山の東西南北の面はそれぞれ異なる物質からなるが、瑠璃(るり)でできた南面は南の空を青く映えさせている。山腹には四大王天(しだいおうてん)らが住み、頂上には帝釈天(たいしゃくてん)を首領とする三十三天(利天(とうりてん))らが住む。頂上には善見城(ぜんけんじょう)や殊勝殿(しゅしょうでん)があり、一種の楽園となっている。アレクサンドロス大王の東征伝に出る山名メーロスやトルクメニスタンの都市名メルブ(現マリー)などと関連があるかもしれない。[定方 晟]

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動植物名よみかた辞典 普及版の解説

須弥山 (シュミセン)

動物。貝。シュモクガイの別称

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世界大百科事典内の須弥山の言及

【宇宙】より

…しかもそれは人間の精神的原理アートマンとも重ねて考えられることになる。こうした中で形づくられた宇宙形態論は,その後仏教的宇宙観である須弥山(しゆみせん)説に伝えられる(後出〈仏教の宇宙観〉参照)。 同じく古代文明の一つ中国では,神話段階にせよ,道教にせよ,儒学にせよ,どちらかといえば,直線的な時間構造をもつことで,むしろヘブライ=キリスト教のそれに近いが,それも仏教の伝来とともに少しずつ変形していくことになる。…

【カイラーサ[山]】より

…また,世界の四守護神の一つで,北方をつかさどるクベーラKubera神(別名バイシュラバナVaiśravaṇa,毘沙門天(びしやもんてん))の宮殿もこの山にあるといわれる。仏教の宇宙論におけるスメールSumeru山(須弥山(しゆみせん))がこの山と同一視されることもしばしばある。【吉岡 司郎】。…

【山岳信仰】より

…このほかチベットのカイラス山も霊山として知られている。 仏教の山岳観としてはヒマラヤの信仰をもとにした須弥山(しゆみせん)が有名である。須弥山は世界の中心にそびえる高さ八万由旬の山で,山頂には帝釈天,山腹には四天王が居し,日月がその周囲を回るとされている。…

【築山】より

…中国では仮山という。古墳も築山の一種といえるが,庭園では612年(推古20)に渡来人路子工(みちこのたくみ)が皇居の南庭に設けたという須弥山(しゆみせん)が,記録(《日本書紀》)にあらわれる最古の例である(ただし,これを須弥山石像とする説がある)。平安時代以降,毛越寺(もうつうじ)庭園はじめ実例は多いが,特に江戸時代の大名庭園では庭景の一要素として重視され,高い築山上からの眺望を目的としたり(東京駒込六義園,高松栗林園),富士山(熊本水前寺成趣園)や中国の廬山(東京小石川後楽園)など内外の名勝を写したりして,趣向をこらしたものがつくられた。…

【ヒンドゥー教】より

…この宇宙の上半分と下半分とにそれぞれ七つの階層があり,両者の中間に大地がある。大地はメール山(須弥山)を中心とする円盤であり,七つの大陸と七つの海をもつ。真中に神々が住むメール山がそびえ立つ大陸がジャンブ・ドビーパと称され,その重要部分がバーラタバルシャ,すなわちインドである。…

※「須弥山」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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