化学辞典 第2版「四酸化三鉛」の解説
四酸化三鉛
シサンカサンナマリ
trilead tetraoxide
Pb3O4(685.60).鉛丹,光明丹ともいう.また,実体はPbⅡ2PbⅣ O4であるので酸化鉛(Ⅳ)二鉛(Ⅱ)ともよばれる.鉛粉または粉状の酸化鉛(Ⅱ)を空気中で約450 ℃ に加熱すると得られる.赤色の無定形粉末.密度9.1 g cm-3.約550 ℃ に加熱すると分解し,酸素を放って酸化鉛(Ⅱ)となる.水に不溶であるが,硝酸を作用させると不溶性の二酸化鉛と硝酸鉛を生じる.赤色顔料,絵の具,ペイント,鉛ガラス,蓄電池の極板などに用いられる.有毒.[CAS 1314-41-6]
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報