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鉛丹 えんたんred lead; minium

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

鉛丹
えんたん
red lead; minium

光明ともいう。組成は Pb3O4一酸化鉛を 400~450℃に長時間加熱してできる。明るい色の重い粉末硫化水素黒変炭酸ガスで白変する。有毒。 500℃で分解して酸素を発生する。比重 9.1。水,アルコールに不溶であるが,過剰の酢酸可溶。熱塩酸と反応して塩素を発生する。鉛ガラス鉛蓄電池,釉 (うわぐすり) として用いられるほか,亜麻仁油と練合せ被覆力の強い鉄の防錆剤として多量に使われている。

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百科事典マイペディアの解説

鉛丹【えんたん】

光明丹(こうみょうたん)とも。四酸化三Pb3O4を主成分とするだいだい赤色粉末。顔料として鉄のさび止め塗料に多く使うほか,蓄電池の電極板材料,鉛ガラスや釉(うわぐすり)の原料として利用。

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世界大百科事典 第2版の解説

えんたん【鉛丹 minium】

四酸化三鉛Pb3O4のこと。酸化鉛(II)PbOと酸化鉛(IV)PbO2との複酸化物(2PbO・PbO2)で,酸化二鉛(II)鉛(IV),四三酸化鉛ともいう。また光明丹とも呼ばれ,古くから橙赤色の無機顔料として用いられてきた。比重9.07。500℃に加熱するとPbOに分解する。使用に際しては鉛毒に注意する必要がある。鉛粉をアスベスト製ベルト上に薄く広げて点火し,酸化熱により燃焼させPbOをつくり,これをさらに反射炉またはマッフル炉に入れて酸化して鉛丹とする。

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大辞林 第三版の解説

えんたん【鉛丹】

顔料の一。四酸化三鉛の粉末で、明るい赤色の粉末。光明こうみよう丹。 → 酸化鉛

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

鉛丹
えんたん
red lead

四三酸化鉛Pb3O4を主成分とする赤橙(せきとう)色顔料(がんりょう)。光明丹ともいう。べんがらとともに塗料用にあてられているが、四三酸化鉛の示す微アルカリ性と、このほかに含まれている一酸化鉛PbOの化学的活性のため、鋼材の塩基性防錆(ぼうせい)顔料あるいは下塗り用顔料として、古くから使用されている。製法は、金属鉛を約600℃に加熱、溶融後、空気酸化して一酸化鉛とし、この一酸化鉛を未反応の鉛と分離し、ふたたび400~500℃で加熱、十分に酸化して、赤色の四三酸化鉛(鉛丹)とする。このほか、金属鉛を、加熱できるボールミル中で、粉砕および酸化を同時に行い、鉛丹をつくる方法もある。鮮明な黄みの赤色で、空気中に放置すると、炭酸鉛の生成により、部分的に白色を示す。四三酸化鉛の含有量が多くなると赤みを増し、逆に一酸化鉛の多いものほど黄みが強くなる。JIS(ジス)(日本工業規格)により四三酸化鉛97%以上を特号、96%以上を1号、93%以上を2号、80%以上を3号とよぶ4種があるが、一酸化鉛の量が多くなるほど、乾性油との反応性が大きく、鉛せっけんをつくりやすくなり、塗膜は柔軟性、密着性がよく、風化に耐えるが、貯蔵性は低下する。防錆性は四三酸化鉛80%ぐらいがもっともよいとされている。この鉛丹の有効な防錆成分である一酸化鉛を極端に多くしたものが、亜酸化鉛とよばれるもので、鉛と一酸化鉛との混合物である。[大塚 淳]

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世界大百科事典内の鉛丹の言及

【酸化鉛】より

…粉末のPbOを適当な条件下で空気酸化(約500℃)して製造する。鮮赤色の粉末で,古くから鉛丹あるいは光明丹と呼ばれ,顔料などとして用いられている。鉛丹【大滝 仁志】。…

※「鉛丹」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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