土井ケ浜遺跡

共同通信ニュース用語解説 「土井ケ浜遺跡」の解説

土井ケ浜遺跡

山口県下関市にある2千年以上前の弥生時代前期から中期集団墓地。1953年の第1次から、2000年の第19次まで調査を実施した。「鵜を抱く女」のほかにも、多数の矢尻が体に射込まれた状態で葬られた人骨や、貝製の腕輪指輪を身に着けた人骨などが出土している。人骨の分析から渡来系の集団だったとみられ、当時の社会や日本人の起源を探る上で、重要な手がかりを伝えている。

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山川 日本史小辞典 改訂新版 「土井ケ浜遺跡」の解説

土井ケ浜遺跡
どいがはまいせき

山口県下関市豊北町の響灘(ひびきなだ)に面した海岸砂丘上にある。弥生前期末を中心とする墓地遺跡。埋葬施設は箱式石棺を主に,四隅に石を配するものや,四周を石囲いしたものなどがある。副葬品には弥生土器・勾玉・管玉・貝輪・指輪などがある。200体をこえる保存の良好な人骨の出土は,弥生人の形質人類学的な研究を促進し,弥生人が縄文人に比して高身長・長頭であったという特徴が明らかとなった。性別・年齢・埋葬頭位・抜歯などからみた墓域構成の検討は,弥生社会の構造理解に欠かせない。国史跡。

出典 山川出版社「山川 日本史小辞典 改訂新版」山川 日本史小辞典 改訂新版について 情報

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