構造物に加わる土の圧力または地盤内のある面に作用する圧力。石垣などの擁壁や土(ど)止め矢板(やいた)のように背面で土を支えている壁体は背面の土により横方向の圧力を受けるので、この圧力に耐えるように設計する。この場合のように土が壁体を押すときの圧力を主働土圧といい、逆に壁体を背面の土のほうに押し付けるとき、その反力として壁体に加わる圧力を受働土圧といい区別する。一般に後者は前者よりはるかに大きい。なお、壁体の移動がないときに土が壁体に及ぼす圧力を静止土圧といい、これは主働・受働両土圧の中間にある。土圧の計算はクーロンまたはランキンの方法で行われるが、土の内部摩擦角と粘着力が大きいほど主働土圧は小さく、逆に受働土圧は大きくなる。地盤掘削時に粘性土が擁壁なしに自立しているのは土の粘着力が大きいためであるが、ある限界深さ以上になると、土止め矢板と切りばりやアンカーなどで支持しなければ崩壊する。土圧は一般に地表面からの深さに比例して増すので、山岳トンネルや海底トンネルなどのように土かぶりの大きい所の土圧は非常に大きくなり、トンネル掘削による応力開放によって山はねなどの崩壊がおこることがある。また降雨や浸透水の作用で土が水で飽和すると、土圧のほかに水圧が作用するので危険となる。このため擁壁に排水孔を設けたり、背面に栗石(くりいし)や砂利を入れたりする。
[赤井浩一]
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