圧縮瓦斯(読み)あっしゅくガス(その他表記)compressed gas

精選版 日本国語大辞典 「圧縮瓦斯」の意味・読み・例文・類語

あっしゅく‐ガス【圧縮瓦斯】

  1. 〘 名詞 〙 ( ガスは[オランダ語] gas ) 常温で液化しない程度に圧縮された高圧気体酸素水素窒素空気などがあり、普通ボンベに蓄えられる。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「圧縮瓦斯」の意味・わかりやすい解説

圧縮ガス
あっしゅくがす
compressed gas

圧力をかけて容積を押し縮めた気体。普通は常温では液化しない程度に圧縮した高圧のガスをいい、圧力は1平方センチメートル当り10キログラム(35℃)以上のものをさす。同じ質量の気体でも圧縮することで、持ち運びが便利になる。たとえば、高さ140センチメートル、直径23センチメートルのボンベ(約0.06立方メートル)にも、7立方メートル(常圧下に換算)の酸素や窒素、あるいは水素を詰めることができる。容積が小さくなり、気体を取り扱うのが便利になるため、市販するのには鉄製のボンベが多く用いられている。圧縮空気は簡単につくることができ、鉄道車両のブレーキやドアの開閉など、さらには各種機械の動力源などに広く用いられる。圧縮酸素は溶接、人工呼吸、実験などに、圧縮水素は高温加熱用などに用いられる。圧縮ガスの性質は常圧の気体と異なり、理想気体の法則に従わなくなる。これは気体分子間の距離が接近するためである。圧縮して液体となる液化ガスとは区別することがある。

[戸田源治郎・中原勝儼]

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